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「ねじの回転」読み終わった。

2004/07/26 Mon
感想を書くと約束したけれど、書くべき事が有りすぎて、とてもじゃないけれど短い文章でスパッと表現出来そうもない。先週のうちに読み終わってはいたのだが、消化不良を起こしておりました。
読後数日経って、なんとか書けそうな気がしてきたので書いてみます。

何年か前に「ムジュラの仮面」というテレビゲームがあった。僕はこのゲームが大好きだったのだが、この「ムジュラの仮面」には設定に「ねじの回転」と似たような部分がある。主人公が目的を達成しないと、強制的に物語の起点である3日前にもどされてしまうのだ。但し主人公の記憶までは奪われないから、プレイヤーは3日間を何度も繰り返すうちに少しずつ賢くなっていく。次にどう行動すれば良いかの判断がどんどん洗練されていくのだ。失敗しても次の3日間で挽回する事が出来る。今回想いを遂げられなくても次回に期待することが出来るのだ。そして最終的な目的を達成すると、主人公はループする3日間の呪縛から解き放たれて、晴れて新しい旅立ちの朝を迎える。そんな内容のゲームだった。

「ムジュラの仮面」もそうだが、「ねじの回転」もリセット願望が強い僕の様な人間には刺激の強いお話だった。
なんせ劇中リセットしまくりである。神の如き立場の「近未来の国連スタッフ達」は、望んだ結果が得られるまで、ゲームの様に「失敗したらリセット」を繰り返す。但しゲームと違う点は、リセットされる側の「歴史の当事者達」にも意志が有り学習能力が有るという事。彼ら「当事者達」には時間を戻す手段は無い。だが自分たちの行動によって、強制的にリセットにもちこむ事が出来、その事で有る程度自分たちの意志を歴史に反映させることが出来るという事実に気付いてしまう・・・・・この辺りの、「国連側」と「歴史の当事者達」の丁々発止が最高にスリリングで、すごくいい感じで作者に振り回されました。恩田コースターでアタマぐらぐらです。

但し「何故歴史を繰り返す必要があるのか」また「その結果人類はどのように救われるのか」という部分の説明が最低限しかされておらず、理解しづらいのが惜しいと感じた。もっとボリュームを増やしてこの部分を細かく描いて欲しかった。そここそがこのお話の中で一番おいしい部分だと思うから。
ただこの疑問に関しては、あさつきさんの書かれたレビューと親切なメールによって自分なりに補完することが出来、すっきりする事が出来ました。あさつきさんに感謝です。

もう一つ、登場人物について。
僕は恩田作品はこの「ねじの回転」と「月の裏側」しか読んでいないのだが、どちらの作品にも「好奇心おう盛で、ちょっとイノセントな好青年」が出てくる。この人達はどちらも大事件の渦中にいながら、どこかのん気で当事者意識が欠落しているとしか思えない言動を沢山してしまう。全人類に影響を与えてしまう「強制リセット」をやってみたくてたまらなくなり独り悶々としたり、自分達が死に瀕しているのに「しりとり」をして遊んだりするのだ。こんな登場人物たちも恩田作品の大きな魅力だと思います。

ストーリーを明かさず、且つ少ない字数で感想を書くのって難しい。「おすすめレビュー」を見てるとみなさんコンパクトにまとめてるなあ。修業が足りん とほほ。
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