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橙色の数珠

2004/08/04 Wed
一昨日の夜。
同じ部所の後輩で本社勤務のヨーコちゃんが、友人の家を訪れた時の事である。
ヨーコちゃんの友人は、結婚し、夫と4才になる息子のハジメちゃんと3人で暮らしている。

ヨーコちゃんと友人がリビングルームで楽しく話していると、電話のベルが鳴った。
「ちょっとごめん」と席を立つ友人。用があってハジメちゃんを連れて実家に行っている夫がかけてきたらしい。
しばらくすると受話器を握る友人の顔が蒼白になってきた。声の調子からもただ事ではない様子が窺える。
「分かった・・・それじゃね」
受話器を置いた友人は、考え込む様な顔で黙っている。
「どうしたの?」
と声をかけるヨーコ。
「実は・・・」
友人はぽつりぽつりと話し始めた。

8月にはいったばかりの日曜日のこと、友人夫婦はハジメちゃんを連れて今年初めての海水浴に出かけた。
早く海に入りたいと駄々をこねるハジメちゃんを制して、パラソルを広げてその下で水着に着替えさせる。
友人はハジメちゃんが足を通しやすいように、水着を両手で広げてあげた。
着替え終わった途端に、パラソルの外へ飛びだすハジメちゃん。
4才になったばかりだというのに、ハジメちゃんは海を怖がる様子もなく、バシャバシャと入って行く。目を話すと危ないなと友人は思ったという。
ひとしきり遊んで砂浜に上がってきたハジメちゃんを見ると、足首に何か巻付いている。
友人が見ると、それは橙色の数珠のようだった。
「?」
着替えさせる時に裸の下半身を見たが、そんな物は付けていなかった。それははっきりとおぼえている。
夫に聞いても心当たりがないと言う。
友人はハジメちゃんに聞いてみた。
「これどうしたの」
「あのね、海で遊んでたらカワハタのおばばちゃんがくれたの」
カワハタのおばばちゃんとは夫の母方の祖母にあたる人で、最近亡くなってしまった。
ハジメちゃんの事をとても可愛がってくれてもいた。
その人が海の中で足に付けてくれたとハジメちゃんは言うのだ。

半信半疑のままその数珠を持ち帰り、今日になって夫は母親に確認してもらう為に実家へ出向いていたのだ。
問題の数珠を見たとたん母親は顔色を変えたという。
「あんたこれどうしたの」
問う母に夫は海での出来事を話す。
母親によると橙色の数珠は亡くなった「おばばちゃん」の愛用品にそっくりだという。
ただし現物かどうかまでは分からないそうだ。

夫はそこまで話を聞いて、妻に報告する為に電話をかけた。そこにヨーコちゃんが居合わせたのである。

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話はこれだけです。何だか尻切れトンボですいません。でもハジメちゃんに数珠を付けてあげたおばあちゃんの気持ちとか想像すると、怖いながらも良い話だなあと思ったもので。
もしかしてハジメちゃん危なかったのかな・・・とか、色々想像はつきません。
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