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ヘルニアクライシス回顧 1 「朝」

2005/07/28 Thu
今回のヘルニア危機について、少しずつまとめていこうと思います。
時系列で追って行くのか、「ナース」とか「カテーテル」とか項目ごとに分けて書くのか、はっきりと決めずにとりあえず書き始めてみます。

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入院前の自分の日記を読み返してみると、ギリギリまで腰痛など大した問題ではないような事を書いていて笑える。
当時は相当痛かったと思うのだが、きっと良くなると思い込みたかったのだろう。
入院前日の6月29日は、いつもより腰痛が酷かった為、20時過ぎにはベッドに入って寝てしまった。

明けて30日。
目が覚めると5時半過ぎだったと思う。
「は?何ですかこの痛さは」
昨日寝る前よりも痛みが格段に増している。
手すりにつかまりながら、やっとの思いで階段を降りた。
この段階でも会社を休むという発想はまだ無かった。6月に入ってから2日も休んでしまっているのだ。これ以上は休めない。とにかく会社に着いてさえしまえば何とかなると思った。
居間を覗くとハルがもう起きていた。「おとうさんおはよう」と声をかけられるが、こちらには応える余裕無し。痛みに顔を歪めつつ服を脱ぎシャワーへ。
だがお湯を出して頭からかぶり、シャンプーする辺りまでが限界だった。とても立っていられない。座っても同様に辛い。足がもげてしまうような痛みに負けて、浴室の床に仰向けで横になった。シャワーの水は出しっぱなし。頭はシャンプーで泡だらけである。
数分横になっていると、痛みに耐える力が少し回復した様な気がした。痛みは回復しないが、それに耐える気力だけは少しチャージされた。
ゆっくりと起き上がって頭をすすぐ。根性でリンス、気力でボディシャンプー。ここでまた気力ゲージがゼロになった。やっとの思いで身体に付いた泡を流すと、お湯を止めてもう一度横になる。

風呂場に横たわりながら「会社は休もう」と考えた。←遅いw

多少気力が回復したので、びしょ濡れのままバスタオル2枚をひっつかんで、這うようにして居間へ移動して横になった。
床を濡らして(しかも全裸)ナメクジの様に蠢く父を見て、ハルはさぞ驚いたに違いない。呼吸も荒くてラマーズ法(?)みたいになっていたし。
かすれた声で、ハルに脱衣所に置いてあるパンツとシャツを持ってきてくれる様に頼んだ。深刻な顔で「分かった」と頷き駆け出すハル。父のパンツとシャツをつかんでマッハで駆け戻るハル。ハルが起きていてくれて本当に助かった。
「悪いけど(ゼエゼエ)パンツ履かせてもらえる?(ゼエゼエ)」
「ん。」
一瞬の躊躇も無しにハルは僕の足にパンツを通してくれた。
この若さで我が子にパンツを履かせてもらう事になるとは…ある意味感慨深い。
首だけを持ち上げてハルの献身ぶりを見つめる。
そこで気がついた。
ハルが持ってきたパンツは、さっき僕が脱いだヤツだ。まだほのかに暖かいヤツだ。
(ハル~)
心で叫びつつも、声に出して指摘する余裕とか気力とか、そういう物が僕には無かった。
「Tシャツも着せて欲しい?」
せっぱつまった表情で問いかけるハルの手に握られているのは、やはりさっき脱いだばかりのTシャツである。
動転してしまって、洗濯物を入れるカゴと着替えが入ってるカゴを間違えちゃったんだな。
この時のハルの気持ちとかを今になって想像すると、鼻の奥がツンとする。きっと怖かったと思う。それくらい僕の状態は尋常じゃなかった。
「シャツも(ゼエゼエ)着せて」
頼むとハルは、不器用な手付きで腕からシャツを通してくれた。

ちょっと香ばしいシャツとパンツを身につけて、僕は「これからどうなる?」とうっすらと考えた。


今年最悪の日の始まりはこんなんでした。
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